計装エンジニアリングとは
計装とは
「計測器」を「装備」すること
計装とは、工場や建物などの設備において、温度・圧力・流量・レベルなどのさまざまな物理量を計測し制御する技術です。
制御とは
計装エンジニア(計装士)
計測や制御装置の専門知識を活かし、工場や建物の設備を効率的かつ安全に運営するための方法を提案します。
制御とは
機械・装置などを望むとおりの運転状態にすること
具体的には、温度、圧力、流量等を計測する機器や作業者が監視操作する機器を選定して設置し、今の状態を目的の状態にすることが制御です。
自動制御(オートメーション)の分類
PA(プロセスオートメーション)
化学工業や鉄鋼業、石油精製などのプロセス産業における自動化を指します。
具体的には、プロセスの各主要点で温度・圧力・流量などを計測・制御することによって生産工程を連続自動化します。
プロセス産業とは、熱や圧力などを利用して化学・物理的な変化を起こし素材製品を製造する産業のことです。
例えば、食品製造業や醸造、化学・鉄鋼、紙・パルプなどの業種が該当します。
FA(ファクトリーオートメーション)
工場の生産工程を自動化することを指します。
具体的には、材料の加工、部品の組み立て、製品の運搬、そして管理業務などを機械やロボット、情報システムを用いて自動化します。
生産ラインの自動化・無人化のため変位、速度、質量、振動、色、照度、欠陥粗さ、形状、電気量、数量変量を計測・制御します。
制御方法
連続制御
代表的なのはフィードバック制御です。
検出器やセンサからの信号を読取り、目標値と比較しながら設備機器を運転し、目標値に近づける制御方式です。
シーケンス制御
あらかじめ定められた順序または手続きに従って逐次進めていく制御方式です。
安全対策
フェールセーフ(fail safe)
なんらかの装置・システムにおいて、構成部品の破損や誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に動作するようにします。
誤操作防止
誤った操作や設定を行っても重大な事故を招かないようにしたり、あるいは誤った操作や設定ができないようにするようにします。
フォールトトレランス(fault tolerance)
故障や損傷が発生した場合に、全部が機能停止してしまうのではなく、一部、あるいは安全に停止するまで動作し続けるようにします。例えば、非常用バックアップ電源(多重化)があります。
計装エンジニアリングの期待と将来性
将来性は非常に高く需要が増え続けています
産業の発展に伴い、計測や制御がますます重要になっています。
デジタルトランスフォーメーションの進展により産業界はますますデジタル化されるでしょう。
その中で計装エンジニアは、不可欠な存在となり、自動化や効率化を実現するための中心的な役割を果たすと予測されます。
DXの進展に伴って新たなスキルや知識(データ解析やAI(人工知能)技術の理解、セキュリティ対策)を習得し、デジタル技術と計装の専門知識を融合させることで、より高度な計測・制御システムの開発や効果的な運用に貢献することができます。
このように、DXの知識を組合わせることで、ビジネスの競争力強化や持続可能な産業発展に貢献することが期待されています。
私たちの使命
私たちの使命はお客様の立場に立って、お客様のニーズに合わせた最適な計測・制御機器を選定し、安全性・信頼性が高くメンテナンスを含め、長年愛されるシステムをご提供することとと考えております。